【新規事業/取り組みアイデア】自動車整備業界×人工知能(画像認識)

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今日は、自動車整備業界×人工知能(画像認識)です。

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では以下今日のアイデアです。

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【市場整理】

まずは市場規模から。

総整備売上高としては、5兆5130億円となっており、横ばい傾向である。

また、市場の内訳として、自動車整備業(専業、兼業)が約半数、ディーラーが約半数となっている。

 

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出所 :日本自動車整備振興会連合会(2016)「平成27年度 自動車分解整備業実態調査」

http://www.jaspa.or.jp/jaspahp/member/data/pdf/H27jittaityousa.pdf

 

一方で、経済産業省がまとめた自動車補修部品産業未来ビジョンによると、

 

・自動車保有期間は長期化の傾向

・補修部品需要を生み出す車検・整備・点検の発生機会が増加しやすい状況

・一方で、国内の自動車販売市場が低迷している中、保有台数の増加が見込みにくい状況であり、補修部品市場の縮小が懸念

・自動車が地球環境に与える影響に対する関心の高まりや資源枯渇への懸念を背景に、ハイブリッド自動車、電気自動車、プラグイン・ハイブリッド自動車等の次世代自動車の市場導入が進みつつあること

・電気自動車は従来の自動車と比較して内燃機関等が不要となることから使用部品点数も減少するため、車両を維持するための部品交換機会が減少すると見られている

・補修部品産業への関連企業や整備事業者では、次世代自動車の普及に備えた対応を行う必要性が高くなっている

 

といった点がまとめられている。

 

特に、後段の市場変化に備えて、以下で示されているように、電気自動車が本格的な普及に入った場合においても必要とされるタイヤや外装部品といったところへの注力は今後の課題かと推測される。

本格的な普及期に入った場合、補修部品販売事業者にとって、次世代自動車の中には、 内燃機関自動車よりも消耗部品の点数が減少するものもあり、整備機会が低下する懸念が ある。そのため、今後も必要不可欠となる、タイヤや外装部品といった商材に注力するだけでなく、整備事業者に対する有料の事業支援サービスなど、補修部品販売以外の付加価値を生み出すことの意義は大きい。

出所 :経済産業省製造産業局自動車課(2012)「自動車補修部品産業未来ビジョン」

http://www.meti.go.jp/policy/automobile/parts/hosyubuhin.pdf

 

タイヤ修理に関連して新しい動きを調べてみると、

例えばタイヤメーカーのブリジストンではタイヤの摩耗状態を推定する技術を2014年に開発している。

ブリヂストン、センシングによりタイヤの摩耗状態を推定する技術を開発

ブリヂストンは11月14日、路面と接しているタイヤから接地面の情報を収集、解析し、路面情報やタイヤの状態を把握するセンシング技術「CAIS(Contact Area Information Sensing)」のコンセプトに基づいて、タイヤの摩耗状態(残り溝の深さ)を推定する技術を開発したと発表した。

http://news.mynavi.jp/news/2014/11/14/435/

https://haken.inte.co.jp/contents/mono_engineer/280.html

 

同じようなタイヤの修理を促進するような市場に、

自動車整備業界として参入することは難しいのだろうか。

 

タイヤの点検について調べてみると、以下のように、

目視である程度タイヤの状況を把握出来るということが分かった。

 

日常点検4項目とその方法

1溝の深さ

溝の深さが十分であるかをスリップサイン(ウェア・インジケーター)などにより点検してください。

スリップサインとは・・・

タイヤの使用限界サインで残り溝が1.6mm以下になると現れます。
スリップサインが現れたタイヤは大変危険なため法律上使用出来ないことになっています。タイヤサイドに▲印がある接地面にあります。

2空気圧

タイヤの接地部のたわみの状態により、空気圧が不足(または過多)していないかを点検してください。

空気圧は・・・

低すぎても高すぎてもいけません。カーメーカーが指定した空気圧に調整しましょう。カーメーカー指定の空気圧は運転席ドア開口部に明記されています。空気圧はタイヤが冷えている時に測定しましょう。

3偏摩耗(異常な摩耗)

タイヤの接地面に極端にすり減っている箇所がないかを点検してください。

偏摩耗とは・・・

接地面中央部分だけが極端に摩耗した「センター摩耗」や、ショルダー部分が極端に摩耗した「片減り」などを言います。 偏摩耗を予防するにはローテーションを適切に行うことが大切です。

4ひび割れ、キズ(亀裂、損傷)

タイヤの全周に著しい亀裂や損傷、クギ、石、その他の異物が刺さったりしていないか、またサイドや溝の底にひび割れがないかを点検してください。

タイヤは劣化します!

タイヤはゴム製品のため、経年変化を起こし時間とともに劣化しますから、古くなったタイヤはひび割れを発生します。溝が残っていてもひび割れが発生したタイヤは要注意です。

http://www.goodyear.co.jp/faq/beginners03.html

 

上記を踏まえ、以下本日のアイデア。
【ターゲット】

・タイヤ修理を依頼する候補となる生活者

【対象企業】

・自動車整備会社

【アイデア内容】

・タイヤの画像をアップロードするとタイヤの健康状態を自動解析し修理アラートをあげるアプリ

【ビジネス詳細】

・事前に故障状態のタイヤ画像をアルゴリズムに学習させておく

・生活者がタイヤの写真をスマホで撮影し、当該アプリにアップロード

・画像を解析し、タイヤの状態を自動判別させ、修理が必要な事項にあてはまると自動でアラートをあげ、修理工場へ通知する

・アプリを配付し既存顧客囲い込みとともに、新規顧客獲得に活かしていく

【効用/解決する課題】

・生活者:タイヤの健康状態見極めの知識不要で、タイヤ故障による事故を未然に防ぐことができる

・自動車整備会社:顧客囲い込みができる

【インプット/教師データ、アルゴリズム】

・ディープラーニング等画像認識に強いアルゴリズムになるが、傷の状態など詳細な認識が必要なこと、また事前に故障であるというラベルを学習させる必要があるため、どこまで精度が出るか、また教師データをどう集めるかネックになりそう。。。

【その他関連するアイデア】

・駐車場・車庫運営会社がタイヤ撮影しアップロードするIoT機器を設置し、タイヤの健康状態を診断する、というサービス形態も一つ?自動車整備工場と提携して顧客を推薦する等。

 


今日は以上です。

※30分~1時間程度での思考訓練のための記事ですので、厳密性にはこだわっていません。

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